可能性は無限大!さらに高みに到達する心構え

2020年09月12日
小学生向け 受験対策/勉強法

この記事は、洛北・西京附中対策専門塾「洛ゼミ」の講師が執筆しています。

 

私は公立中高一貫校に通っていました。中学3年生の夏、野球部の最後の大会が終わり、新しい目標を持つことが出来ず、毎日ぼんやりしながら過ごしていました。(中高一貫校なので、受験勉強はしなくてよかったんです。)

そんな時、顧問の先生が声をかけてくださりました。

「駅伝に出てみないか?」

 はじめは野球部のぼくが!?と驚きました。京都の皆さんには大文字駅伝がなじみ深いかもしれませんが、広島県民の私にとってはお正月にテレビで見るくらいのイメージでした。

しかし『チャンスがきたならやってみよう』と思い、その日から毎日駅伝の練習を始めました。

 

目標があるから努力できる

駅伝まで残された時間は3ヶ月だけです。野球と違って駅伝は走っている時は1人なんですね。その3ヶ月間はまさしく『自分との闘い』でした。

1週間ほど経つと、『今どれくらいの記録で走れるのか』がわかってきます。そこで、チームのみんなで3ヵ月後の目標を決めました。私の場合は、『3000mを9分45秒で走る』です。

自分で目標を定めたら、あとはやるだけ。練習は毎日朝の始業前と放課後です。

実際に走りながらも、このペース配分で本当に自分の全力を出し切れているのか、最後まで体力を維持できるのか、もっと速く走るフォームはないのか、たくさん考えました。さらに、授業の合間の休み時間も「昨日は体力を温存しすぎたから、はじめからとばしていこう」と放課後の練習で何を意識するのかを考え続けていました。その3ヶ月間は寝る時以外はほとんどどうやったら速く走れるのかを考えることに必死でした。(寝ることも体力回復には必須なので、寝ることも練習の一環かもしれませんね。)

やはり目標を決めると人間は努力できるものです。私の場合、目標を自分で決め、チーム内で目標を宣言したことがさらによかったのかもしれません。「自分で決めたからやってやる!」「みんなに言っちゃったし、裏切れないな。」と思いながら毎日練習していました。しかし、上手くいかないことももちろんありました。

 

伸び悩む時期は必ず来る

練習を始めて1ヶ月の間、私の記録はどんどん伸びていき、あっという間に3000mを9分55秒で走ることできるようになりました。しかし、そこで私の前に壁が立ちはだかりました。記録が一切伸びなくなります。練習中も帰宅してからも常に試行錯誤していました。

しかし、どうしたらいいかわからない。一生懸命やっているはずなのに。これ以上は無理なのかな。心が折れそうになったときが何度もありました。

 

きっかけは母親の誕生日

そんな私に転機が訪れます。11月3日、母親の誕生日です。たまたまその日が駅伝前の最後の記録会の日でした。その日私は、9分43秒で3000mを走り切りました。最高記録を更新し、目標を達成できたのです。

そのきっかけはたった1つの考え方です。

「せっかくの誕生日だし、いい記録が出たら母さんは喜ぶだろう。母さんを喜ばせるためにいい記録を残そう。」

それまでは自分のことしか考えていませんでしたが、その時初めて「他者の喜び」を考えて走りました。「自分のため」だけを思ってやる時ではなく、「他者の喜び」を意識して行動するときこそが人が一番力を発揮できるときなのではないかとその時感じました。

この小さな考え方の変化こそが結果に結びついた原因だと私は思います。

 

『自分』をあきらめたらダメ!

 私の好きな本に『夢をかなえるゾウ』という本があります。そこで出てくる『自分自身に対しては絶対にあきらめたらあかん』という言葉が私は大好きです。

何年も塾講師をする中で

「この問題は難しすぎやねん」

「ニがテな問題しか出んかったからな」

「先生がどこが出るか教えてくれへんかったやん」

などなど、上手くいかなかったときに自分自身以外のことのせいにしてしまっている子どもたちをたくさん見てきました。もちろんそのせいもあるかもしれませんが、これって自分自身をあきらめてしまっていると思いませんか?自分自身で目の前に立ちはだかっている壁を乗り越えられないと決めつけていませんか?自分がぶつかっている壁をいつ乗り越えられるのか、次にどんな壁が待っているのか、そんなことはわかりません。私みたいに小さなきっかけさえあれば乗り越えられることもあります。

『自分』の可能性を信じて、努力を積み上げていった人しか、目の前に立ちはだかる壁を乗り越えることはできないのではないでしょうか。その壁は今日乗り越えられるかもしれません。明日かもしれません。はたまた1ヵ月後かもしれませんし、3ヵ月後かもしれません。皆さんが自分を信じて、自分の夢や目標に向かって、前に進み続けることを心から祈っています。

 

洛ゼミは、ご家族の方には敵いませんが、それに匹敵するくらいの愛情をもって生徒一人ひとりに向き合っているつもりです。

大切な子どもたちを預かっている責任の重を自覚し、生徒一人ひとりの可能性を決してあきらめない塾でありたいと強く思います。