「明日社会のテストなのに範囲のところ全然覚えてない…。こうなったら徹夜で暗記するか!」
このように、テスト前の詰め込み丸暗記を行ったことのある人は多いと思います。寝ずに頑張って覚えたにも関わらず、テストでは思い出せない部分が多かった経験もあるのではないでしょうか?
実は人間は暗記した1時間後には50%以上のことを忘れてしまうのです!
エビングハウスの忘却曲線
心理学者のエビングハウス(1850-1909)は、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, …など)を記憶し、その再生率を調べました。その結果は、4時間ほどで半分近くを忘れ、その後は残りの記憶を少しずつ忘れるというものでした。
「じゃあ暗記って意味ないの?忘れないような覚え方ってあるの?」
「短時間での丸暗記」ではなく、本当の意味での「暗記」ができる方法があります。
それが、「科学的記憶術」です。
これでもう忘れない!6つの科学的記憶術
①覚える事柄に興味をもつ
物事に興味をもつとき、記憶を形成する脳部位である海馬は、長期記憶に繋がりやすいといわれているθ(シータ)リズムという脳波を発します。さらに「おもしろい」「楽しい」というような気持ちには扁桃体という脳部位が関わっていますが、この扁桃体が働くことでも、長期記憶に繋がりやすくなります。
②タイミングよく復習する
海馬は情報を選択して保存するかどうかを判断します。その判断基準は「インパクト」と「頻度」です。よって復習が大事になってきます。エビングハウスは復習を行うとどうなるかという実験も行っています。それが下のグラフです。このように復習を重ねることで、物事は忘れられずに脳に定着していくのです。
③法則を見つけたり語呂を使う
法則をみつけて物事を「関連づける」ということは物事を「良く理解している」ということです。良く理解すると脳はうまく覚えられます。また、記憶を思い出すには「きっかけ」が必要で、語呂もしくは替え歌などはその「きっかけ」になり得ます。語呂や替え歌を作る時は、覚えたい物事と語呂を関連づけたり意味していることを想像したりすると、なお理解が深まります。
④声に出して耳で聞く
人間は、目で見るより声に出して耳で聞く方が記憶に残ります。これは、動物の進化の過程で目より耳の方がより発達してきたという背景があるからです。覚えたい物事は声に出して覚えましょう。音やリズムに合わせているから歌詞が覚えられるのであって、それらなしに歌詞のみを覚えることはとても難しいですよね。
⑤人に説明してみる
人に説明することはその説明したことを記憶するのに良い方法です。さらに自分が理解していないことを人に説明するのは無理なことなので、説明することで自分の理解度も確認でき、わかった「つもり」も解消されます。
⑥寝る
人はレム睡眠の時に記憶を再生しているといわれています。またレム睡眠時に人は夢を見るのですが、現在の脳科学者の見解によれば、夢は脳の情報を整え、記憶を強化するために必須な過程であるとされています。睡眠はとても大事です。
いかがでしょうか?
この科学的記憶術を自分のものにして、暗記ものを制覇していきましょう!
(画像引用)
・http://trinity.jp/blog/2014/09/post_567.html
・http://konomichi.biz/category14/entry93.html