イチローの言葉から見える「失敗のウラ側」
日米通算4000安打を達成したプロ野球選手、イチロー。
当時のインタビューにおいて、イチローはこんな言葉を残しています。
4000のヒットを打つには、
僕の数字でいくと8000回以上は悔しい思いをしてきているんですよね。
それと常に自分なりに向き合ってきたこと。
その事実はあるので、誇れるとしたらそこじゃないかなと思いますね。
4000本。
多くの人はその「成功」に目が行きがちです。確かにそれは一つの大きな結果ではありますが、その影には8000回の失敗が存在していることを、イチローは示唆しています。
つまり成功者というのは、失敗しても諦めない人、のことを指すのでしょう。
日々結果を受け止め、試行錯誤し、そして結果を出す。そのプロセスに誇りを持ち、日々成長を続ける姿に、私たちも学ぶべきことがたくさんあるのではないかと思います。
失敗と向き合うということ
人間だれでも、失敗や挫折には顔をそむけたいものです。そしてできることなら、常に調子よく成功者であり続けたいと願うものだと思います。
ですが、失敗こそ成長するチャンスだと、前向きに捉え直すことが「プロフェッショナル」であるみんなにも、必要です。
逃げるのは簡単だし、むしろ一時的な感情に身を任せれば、傷を負うことは少ないかもしれない。自分の弱いところを自覚することは怖い。向き合いたくない。
……でもほんとにそうか? 短期的な感情に左右されることは、長期的な目標達成を遠ざけることに繋がることを、受検生であるみんなは理解せねばなりません。
「自己志向」と「未来志向」で前向きな反省を
自分の失敗に目を向けよう。
でもそれだけじゃ、気分も落ち込むしモチベーションは下がるし、いいことなんてありません。大事なのは、常に「自己志向」と「未来志向」でいることです。「〇〇ができなかった」「〇〇な失敗をした」……こんなことをふり返るだけでは、何の意味もありません。
①「失敗の原因」を考えること【自己志向】
その時、決して周りの環境に原因を求めないこと。「部活が夏まであったから」「自習室が空いてなかったから」など、自分の力の及ばないところの反省をしない。
あくまで「自分がどうだったか」に目を向けることを心がけよう。
②「次の行動」を考えること【未来志向】
①をくりかえさないために、そして①の良くなかったところをどのように乗り越えるのか。
5W1Hを意識して、可能な限り具体的な「行動」を決めよう。
そしてどうすれば行動が達成できるかについても考えを深めてみよう。
①・②を意識して、決して「失敗」を無駄にしないことが大切です。
おわりに
最後にもう1つだけ、イチローの言葉を紹介します。
「なぜ、そんなにストイックに頑張れるんですか?」という質問が飛んだ時、イチローの口から出た言葉、それはいたってシンプルなものでした。
「野球が大好きだから」
ということで皆さんも「勉強を好きになりましょう!」と言いたいところではありますが、そんなこと、なかなか難しい。だからこそ思うのは、合格という大きな目標に向けて「頑張ること」を好きになってほしい、ということ。
失敗も挫折も全部含めて、「受験勉強が大好きでした」と2月のみんなに言ってもらえるよう、リングアカデミー先生たちは今日も授業に立っています。
夏休みが始まりますね。
この夏のあなたの「失敗」がどうか、秋に実りますように。