※新中3・2生徒向け記事
今年の堀川高校探究科の入試問題を発表!
2018年2月16日、平成30年度京都府公立高等学校入学者前期選抜が行われました。
専門学科専門塾’リングアカデミー‘は、今年も堀川高校探究科の出題問題をいち早く分析!
※昨年度の入試問題はこちら。
数学
堀川数学・この問題の特徴
小問集合で出題された連立方程式の発展問題です。
小問集合や計算問題といえど、一筋縄ではいかないのが堀川数学の特徴です。
この問題では、まず連立方程式だと気づくことができるかが大事です。
このように二つの方程式に分けてあげることができます。
次に大事なポイントは、変形できるか(分数をなくせるか)です。
分数をなくす場合には、分母と同じ数をかけてあげればいいので、左辺の分母と右辺の分母の積を両辺にかけてあげることで、約分できるように、分母が1になって分数がなくなります。
具体的には、以下のようにします。
こうして、できた①と②の方程式を連立して解けば答えが求まります。
式変形のところで苦戦したり、ケアレスミスした生徒が多かったのではないでしょうか。
しかし、入試頻出の連立方程式の問題なので、堀川志望者であれば正解したい問題です。
このように、難関の堀川といえど基礎が超重要です。「誰も思いつかない」といったひらめきが必要な問題は少ないです。
色々な形の計算問題をたくさん解き、複雑な式計算に慣れ、取るべき問題を取れるようにしましょう!
堀川数学・2018年度の傾向
堀川高校の数学は、例年かなり難しい問題となっています。
しかし、今年度は比較的に易しい問題が多かったです。易化した昨年の次の年だったので、難化すると予想していた人は驚いたことでしょう。
基礎を完璧にすること、丁寧に慎重に解いてミスを防ぐこと、丁寧に図を書くこと、冷静に漏れなくダブりなく数えること
これらの基本中の基本の重要なことができた人は着実に得点が取れ、できなかった人は失点が増えるという良問でした。
※専門学科専門塾’リングアカデミー‘数学科 高木先生が講評しました。
国語
一 5
傍線部C「何か宝物のように美しい『無意味なもの』」とはどういうことか。「コークスの燃え殻に混じっている鉄の破片は」に続く形で、八十字以内で説明しなさい。
堀川国語・今年の問題の特徴
堀川国語の現代文では「随筆」が出題されます。筆者の経験や思い出が情緒的に書き表されている部分の心情読解とともに、文中の筆者の分析を読みよく理解力も必要で、今年も高度な読解力と解答作成力が求められました。
上記の問題も、傍線部が含まれる段落において、筆者が「コークスの燃え殻に混じっている鉄の破片」に対して「無意味なもの」と感じながらも「宝物のように美しい」と感じているのはなぜかを読み取ってまとめる必要があり、随筆の特徴を活かした良難問です。
堀川国語・2018年度の傾向
全体として傾向に変化はありませんでした。現代文は情緒豊かで「随筆らしく」、ハイレベルな文章。古文は説話で、文章難易度はそれほど高くありませんでしたが、解答作成力がものを言ったようです。
現代文に関しては、少しずつでも「随筆」というジャンルに親しみながら筆者の心情を読み取っていくこと。古文に関しては、文章読解力はもちろん、どの部分を解答に使えばよいのかを判断する練習を問題演習の中で意識することが大切です。
堀川国語は一問一問が頭を使って考えさせる良難問揃いで、全体として非常にレベルが高いと言えます。しかしまずは基礎となる国語力の養成も大切で、そこから堀川国語に向かった学習へと歩みを進めていきましょう!
※専門学科専門塾’リングアカデミー‘国語科 坂上先生が講評しました。
自然科学
B君:でも、ちょっと待って。実はさっきから気になっていたんだけど、本当に風船の体積は、
風船の周囲の空気の気圧に反比例するのかな…
A君:え?どういうこと?
B君:最終的に知りたいのは風船の周囲の空気の気圧だよね。でも、 カ から、風船の中の気
体にかかる圧力が、風船の周囲の空気の気圧と等しくならないよね。そうなると、風船の
体積は、周囲の空気の気圧に反比例するとは言えなくなるよ。
(リード文より一部抜粋)
問2 空欄 カ に入る最も適当な文を次の中から1つ選びなさい。解答用紙上のあ〜くのいずれか1つを○で囲むこと。
あ 風船の口からの空気の漏れを完全に無くすことは現実的には厳しい
い 風船の形は、実際には「球」ではない
う 風船を膨らませると。風船の中の空気が増えていく
え 風船を膨らませるとき、風船の体積を厳密に決めることは現実的には難しい
お 風船を膨らませるとき、実際には気温よりも温度の高い域で膨らませるので風船の中と外
で気体の温度が異なってしまう
か 風船に手で触れると、手の熱が風船の中の空気に伝わって中の空気が温まってしまう
き 風船が膨らむと伸びた風船の膜が縮もうとして中の空気を押してしまう
く 風船には実際、浮力がはたらいている
堀川自然科学・今年の問題の特徴
今回選んだ問題は、以下でも述べますが、「実験に関する注意点を説明させる問題」の一例です。 一目見れば、学校の定期テストで問われるような実験の注意点とは違うことがわかりますね。 リード文中に、「温度が一定のとき、一定量の気体の体積は、その気体にかかる圧力に反比例する」ことと「仮に風船が『球』であるとする」ことは書かれており、それをふまえつつ、力のはたらき方を考察させるようなかなり高難度の問題です。このように、問題文で新しい情報を与え、その情報と学校で学んだ理科の知識を複合させて考察させるのは、堀川自然科学最大の特徴といえるでしょう。上記のような問題を解くためには、理科に関する基礎知識や基本的な考え方の定着が第一に必要です。 意外とおろそかにしがちな基礎を、今のうちからきちんと大切にしながら勉強を進めていきましょう!
堀川自然科学・2018年度の傾向
堀川自然科学の特徴は、初見内容を問題文を読み解くことで理解し、設問に答えなければいけないこと。 また、実験に関する問題が多く、実験方法を自分で設定させたり、実験に関する注意点を述べさせる問題が多く出題されています。
また、2018年度に高校に入学する生徒が、大学入試変革の影響を受ける初年度の生徒ということもあってか、「日常的な題材を扱う」、「ディスカッション形式で問題を設計する」ような問題が近年では多く見られているのも1つの特徴と言えるでしょう。
https://www.manavate.info/20170217065041/
※専門学科専門塾’リングアカデミー‘理科・自然科学科 渡邊先生が講評しました。
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