
文系数学を制する者は京大入試を制する!
文系で数学?文系こそ数学!
京大の文系学部を目指して頑張っている人の中には,「数学が苦手だ~(涙)」という人も多いと思います。
現在京大法学部に通っている私も,受験生の頃は数学が全く出来ず,模試の度に泣いていたことを思い出します。
しかし,京大文系学部の2次試験においては,数学が合否を分けると言っても過言ではありません!
京大文系学部の2次試験における数学の重要性
京大文系学部の2次試験における数学の割合を見てみましょう。
総合人間学部 200/650 (31%)
文学部 100/500 (20%)
教育学部 150/650 (23%)
法学部 150/550 (27%)
経済学部 150/550 (27%)
このように,京大文系学部において数学は2次試験でもおおよそ1/4程度のウェイトを占めています。
ですが,恐れることはありません。次の3つのポイントさえ押さえておけば,京大の文系数学でも点数を取ることが出来るようになります!
京大の文系数学 3つの攻略ポイント
①微分積分を極めよ!
②領域図示の問題を得意分野に!
③直前期は5題120分の演習で本番の感覚をつかむ!
【京大文系数学】攻略のポイント①:微分積分を極めよ!
京大文系数学では毎年出題!
微分積分は,近年の京大文系数学では毎年出題されています。
また,難易度も標準的なものがほとんどで,対策をすれば京大文系数学の中でもいち早く得点に繋がる分野と言えるでしょう。
微分積分で計算力向上!
微分積分は計算量が他の分野に比べて多いので,計算ミスを減らす上でもよい練習になります。
京大文系数学においては,難易度は標準的でも、計算力が要求される問題はよく出ますので,ぜひ時間を区切って演習を積んでみると良いでしょう。
微分積分で計算ミスを減らすことは,京大文系数学の他の分野でもミスを減らすことにも直結します!
増減表・グラフはお忘れなく!
京大文系数学の採点は厳しいことで有名で,計算過程も細かく採点されます。
微分積分の問題では,増減表・グラフの概形の有無が数点の差を生んでいるという話もあります。
京大文系数学において余計な減点を避け,また計算ミスを防ぐためにも,増減表・グラフの概形は忘れず計算過程に残しておきましょう!
【京大文系数学】攻略のポイント②:領域図示の問題を得意分野に!
京大文系数学では実はよく出る!
領域図示の問題は苦手とする人が多いですが,この分野も京大文系数学ではよく出題されています。
現に,2019年度入試の京大文系数学では,なんと5題中2題が領域図示の問題でした!
この分野は数Iや数IIなどの範囲をまたいだ分野融合型の問題がほとんどで,十分な対策ができていない人も多く,差がつきやすい分野といえます。だからこそ,演習を積んで得意分野にすれば合格にかなり近づくことが出来ます。
多くは「方程式の解の存在条件」に帰着される!
通過領域,存在領域など,様々なタイプの領域図示の問題がありますが,その多くは方程式の解の存在条件に帰着されます。
領域図示の問題にもパターンがいくつかあるので,それを身につければ京大文系数学では確実に得点することが出来ます。
例えば,
・方程式の解の存在条件
(例)a,b,cは実数とする。次の命題が成立するための,aとcが満たすべき必要十分条件を求めよ。さらに,この(a,c)の範囲を図示せよ。
命題:すべての実数bに対して,ある実数xが不等式ax^2+bx+c<0を満たす。
(2019 大問3)
・図形と存在領域
(例)xyz空間の中で,(0,0,1)を中心とする半径1の球面Sを考える。点Qが(0,0,2)以外のS上の点を動くとき,点Qと点P(1,0,2)の2点を通る直線lと平面z=0との交点をRとおく。Rの動く範囲を求め,図示せよ。
(2015 大問4)
・関数とグラフ
(例)x,yはx≠1,y≠1を満たす正の数で,不等式
logxy+logyx>2+(logx2)(logy2)
を満たすとする。このときx,yの組(x,y)の範囲を座標平面上に図示せよ。
(2009 大問3)
などのパターンがあります。
問題集で演習を!
領域図示の問題は,演習を積むことである程度は解けるようになります。
『京大の文系数学27カ年』(教学社),『文系数学の良問プラチカ』(河合出版),『数学IAIIB 上級問題精講』(旺文社)などは分野別に問題が収録されており,領域図示の問題も多くあるため,これらを利用して演習を積みましょう。
【京大文系数学】攻略のポイント③:直前期は5題120分の演習で本番の感覚をつかむ!
京大文系数学では時間配分が重要!
5題120分の京大文系数学では,1問にかけられる時間は24分と,1問あたりの時間にあまり余裕はありません。
つまり,「解ける問題」と「捨てる問題」の見極めが重要です。学部・年によって多少異なりますが,京大文系入試の合格最低点は大体6割前後ですので,3問を完答すれば合格には十分でしょう。3問に集中することで,1問あたり40分の時間をかけられるため,その分落ち着いて,正確に問題に取り組む事が出来ます。
しかし,初見の問題でこの作業を行うには,訓練がある程度必要です。
実戦問題集を利用しよう!
河合塾から出ている「入試攻略問題集京都大学数学」や、駿台から出版されている「実戦模試演習 京都大学への数学」などの京大文系数学向けの実戦問題集を使って,本番の時間通りに演習をしてみましょう。
私も直前期は毎日1セットずつやることで,直前で急に数学に対して手応えをつかめるようになりました。
本日のおさらい
いかがだったでしょうか。今回の記事の内容をまとめると以下の通りです。
・京大文系学部の入試では数学は重要
・微積を極めよう
・領域図示の問題を得意分野に
・直前期は実戦問題集で演習を
では,本番の京大入試に向けて,以上のポイントを押さえながら頑張って下さいね!