受験対策/勉強法

【ワンポイント過去問解説】桃山高校2020年 自然科学

桃山自然科学の特徴

今年度の桃山自然科学は、例年より知識ベースの問題が増加し、中学範囲の基本がより重んじられる内容となっていました。「思考力」だけでなく、「知識」も求められる入試問題に変わりつつあるというのがここ数年で見られる変化です。

より具体的に入試問題を分析してみると、大問1は分野複合型の問題セットで、各単元の知識を満遍なく聞いてくる内容となっていました。大問2はセミに関する資料の読み取り問題で、適切に情報を整理し、考察を行う力が試されました。大問3は電流に関する応用問題で、新しい考え方を柔軟に取り入れた上でそれを適用する力が試されました。

この記事では、特に桃山自然科学の特徴が現れている1問をピックアップして解説し、その傾向を考察していきます!

2020年度解説

【問題】

両端が直径1mmの円である抵抗器Xがある。

下の図1のように、長さが20cmの抵抗器Xと電流計を10Vの直流電源に接続したところ、電流計には0.2Aの電流が流れた。抵抗器Xの左端から4cmごとに点を取り、左からa、b、c、dとする。

次に、下の図2のように、電圧計の+端子を抵抗器Xの左端に接続し、-端子を抵抗器Xのa~dの位置に順番に接続したところ、次の表1のように、接続した位置によって電流の数値が変化した。

さらに、下の図3のように、2つの抵抗器Xを並列にして10Vの直流電源に接続した。この状態は、図1の抵抗器Xの断面積が2倍になった状態と同じと考えてよい。

 これらの実験を踏まえて、電気抵抗の値は、抵抗器の長さ、断面積とどのような関係があると考えられるか、30字以内で説明しなさい。

図1

図2

表1

図3

 

【解答】

◆問題の分析

みなさん、ここまでの問題文をとばさず読むことはできましたか?
難しく長い文章を丁寧に、理解しながら読み込むのは大変なことです。しかし、それができなければスタートラインに立つことすらできません

自然科学では、「中学校で学ばないこと」が問題に絡んでくることが多いため、必然的に文章が長くなります。よって、長文の問題を読み進めながら、重要な情報を抜き出し、整理する力が必須となるのです。

今回の問題では、以下の2つのことが軸となっています。

  1.抵抗の長さを長くすると、抵抗値はどうなる?

  2.抵抗の太さを太くすると、抵抗値はどうなる?

これらを「知識」として中学校で習うことはありません。

しかし、与えられた条件を利用すれば当然解答が可能です。
また、今回の問題は「自然科学の典型問題」であるため、「知識で解ける」受験生も一定数いたでしょう。

 

 【表1から読み取れること】

表1を分析してみると、抵抗の長さを長くしたとき、それに比例して電圧が大きくなっていることがわかります。電流は常に一定のはずなので、

電圧が大きくなる→抵抗値が大きくなる

と読み換えることができます。

 

 【図3から読み取れること】

たとえば抵抗器Xの抵抗値が5Ωのとき、図3の合成抵抗は2.5Ωとなります。問題文に、

抵抗の本数を増やす→抵抗の断面積を大きくする

と読み換えてよいとあるので、断面積が大きくなるほど抵抗値は小さくなることがわかります。

 

 【答案作成】

これまでの考察より、「抵抗の長さが長いほど抵抗値は大きくなり、抵抗の断面積が大きいほど抵抗値は小さくなる」とまとめることができます。しかしこれでは不十分。
理科においてある2つの量の関係を聞かれた際は、「比例」「反比例」「2乗に比例」を軸に解答作成をすることが基本であり、そのワードに配点が振られているということが非常に多いです。今回もその例に漏れません。

実験の数値をしっかりと分析し、「抵抗値は抵抗の長さに比例し、抵抗の断面積に反比例する」というような答案を作りましょう。

 

まとめ

今回の問題では2つのポイントがありました。

まず1つ目は、「比例・反比例」というキーワードを使うこと。あるものの関係を聞かれた場合は、「比例・反比例」のキーワードが入ってくることがほとんどです。どの言葉に配点が振られているかも考えながら答案作成をしましょう!

2つ目は「抵抗の長さと抵抗値の関係」「抵抗の断面積と抵抗値の関係」の両方に言及することです。試験の採点をしていると、問題の指示から外れた答案を見ることが多くあります。逆に、問題の指示に沿っているだけで周囲に差をつけることができます。たとえ記述の中身は間違っていても、答案の大枠は問題文の指示に合わせて作成しましょう!

自然科学系の問題を解くにあたって中学レベルを越える知識は求められません。しかし、知識の差で有利不利に影響があるような問題も多くあります。中学範囲の理科を完璧にすることは大前提。+αとして、日ごろから様々な物理、化学現象に興味を持ち、知見を深めようとする習慣をつけておきましょう!

 

 

 

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当記事は、京都にある「堀川・西京・嵯峨野・桃山高校」専門学科入試専門塾のリングアカデミー講師陣が執筆しています。

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