
農学部を考えている高校生のきみに現役京大生からアドバイス!
初めまして!僕は、京都大学の農学部の資源生物科学科(通称「資源」)を卒業して今は京大の大学院に通っています。
今回は、京大受験を考えている高校生のみんなに、4年間農学部の資源に通った経験をお伝えしたいと思います!
ぜひ進路を考える際の助けになればと思います。
京都大学農学部には6つの学科がある?
まず京都大学の農学部の資源生物科学科の説明に移る前に、軽く、農学部全体の説明から入ります。
農学部には下の画像のように、6つの学科があります。
かなりざっくりと主観で特徴を書いているので、また別の記事で他の学科については詳しく書きたいと思います!
京都大学の農学部の受験制度はかなり受験生に優しいもので、工学部などとは違い出願時に第6志望まで書くことができます。
つまり、入試結果が悪い場合でもどこかの学科に受かる可能性が高くなるため、受かるために人気のなさそうな学科で保険をかけるとか言う発想をする必要がないのです。
資源生物科学科は最も人数が多く、分野も幅広い!
上の画像を見てもらうと分かる通り、資源生物科学科は最も人数が多く、研究分野も幅広いです。
資源生物科学科では、主に植物・動物・海洋・生産環境と4つの分野に分かれており、その中でもさらに細分化して研究室が存在しています。
研究分野はご覧の通り幅広く、作物の収穫量を上げるための栽培条件を調べるマクロな研究もしていれば、遺伝子をいじって新たな特徴を持つ植物を開発するなどミクロな研究も行っています。
基本的に、生きているもののうち人間以外を扱っていると思ってもらえれば大丈夫です。
資源生物科学科の4年間はどんな感じ?
では、農学部の資源生物科学科に入学するとどんな4年間が待っているのでしょう?
もちろん人によって生き方はそれぞれなので一概には言えませんが、最も多いであろう4年間の過ごし方を見てみましょう。
1回生
一般教養と言って、自分の学部の専門に関係なく、色んな分野の科目の授業を受けることができる。中には人気の授業もあり、例えば山中教授(iPS細胞の)や、山極総長の授業が聞けたりする。
基本的に1回生はみんなそこそこ暇で、興味あることや好きなことに挑戦してみるいい時期かも。
2回生
ちらほら専門の授業が現れる。意欲の高い人は、3回生向けの専門授業を受けたりする。
また毎週金曜日に、実験の基礎を学んだり、植物園に見学に行ったりする資源向けの専門授業が開催される。
3回生
3回生になると、いよいよ授業は資源向けのものばかりになってくる。
また、週3回で午後に実験が入ってくるので、そこそこ忙しくなってくる。
3回生くらいから基本的に拠点は北部キャンパスになる。
4回生
4回生になると、いよいよお待ちかねの研究室配属が始まる。
忙しさや日々の過ごし方は、研究室によってバラバラで、会う人も研究室の人に限られてくる。
資源生物科学科は忙しい?留年はしないの?
基本的に農学部全体として、3回生まではそこまで忙しくないことが多いです。(工学部などと比べると)
そこまで忙しくない理由として、基本的に生物を扱う農学部では、やはり理論よりも実技(栽培や育成や実験など)に重きが置かれることが多いです。
工学部のように、まず理論(数学や物理など)を学ばないとそもそも実験できない、というわけではなく、むしろまずはやってみることから始まります。
そのため基本的に研究室が始まる3回生まではそこまで忙しくなく、留年する人も本当に稀です。
研究はどんなことをしているの?
最後に、4回生になって配属される研究室ってどんな感じなのか、どういう研究をするのかをご紹介します!(あくまで僕の一例です。)
僕は野菜を研究する研究室に入っています。
大体、平日は朝から夕方くらいまで研究室で過ごす感じでした。(野菜などの場合、栽培をしなければいけないので、水やりや管理などが少し大変です。)
研究テーマは「種無しピーマンの開発」です。
大学の研究なので、企業などが進める品種改良とは少し違って、僕の場合は「種無しの遺伝子を発見すること」が目標です。
そのために日々、遺伝子系の実験をしたり、栽培をしたりしています。
最後に
資源生物科学科のことが大体わかってくれたでしょうか。
最後と言ってはなんですが、もし入ってみて、「あれ思っていたの違う..」と感じた場合は「転学」という制度があります。
これは入った後から、違う学科に転学することができるという制度で、実際僕の身近な人でも、違う学科から来た人もいます。
ただしそんな簡単にできるものではないのでやっぱり進路選びは、高校生の時にしっかりと考えるのが大事だと思います。
勉強も大変だと思いますが頑張ってください!!!