【京大後期】サボり癖のある受験生必見!今日から始める京大後期対策

2021年11月01日
高校生向け 受験対策/勉強法

受験勉強が面倒?後期入試の対策に回す時間がない?自分の受験番号が見つからない?


そんなうっかりさんなあなたでも、京都大学に合格することは可能です!
本記事は、日本で一番かっこいい京都大学に絶対受かりたい、そんなあなたにドラマチックな後期入試の合格をプレゼントする記事です。

そもそも後期入試って何?

京大法学部後期入試(特色入試)を簡単に

京都大学が行う入試のうち、いわゆる「普通の筆記試験」でも、帰国生入試でもないのが特色入試。これは、一般的な大学入試で行われるような筆記試験だけでは測れないような特色を持った受験生の発掘を目的として行われています。
他学部の特色入試が前期入試より前に行われるのに対し、法学部の特色入試が行われるのは3月中旬。国公立大学の前期試験の合格発表より後に行われ、後期日程の入試として扱われます。(そのため出願は国公立前期試験と同じ1月。お忘れなく!)

出題形式は前期試験とは大きく異なり、小論文試験一つだけ。①とても長い英語の文(A4の問題用紙数ページ分)ひとつと、②まあまあ長い日本語の文いくつかを読み、①の要約と、①②を踏まえて自分の意見を記述するという形式で、毎年(少し形式は変わることもあるが)出題されています。百聞は一見に如かず、過去問に目を通してみるのもいいかもしれません。<京大特色入試の過去問はこちら!

また、実際私が後期入試を受けるにあたって非常に参考になった記事が、偶然にもまなべーとの記事だったので、そちらもぜひ参考にしてください。<京大後期入試について詳しく書いてある記事はこちら!

後期入試ってホントに受かるの?今からでも大丈夫?


受かります。コツさえつかんでしまえば、対策を前日にはじめても合格は可能です!(もちろん早いうちから対策するに越したことはないですが)
現に私は、前期試験が終わってからその合格発表までの2週間ほどの時間を、すべてお出かけとゲームに費やしました。この記事を読んでいる人の中には、出願するかどうかを迷っている人、前期試験が終わってホッとしている人、気づいたら後期試験の前日になっていて絶望している人など様々な人がいるとは思いますが、そのすべての人に合格のチャンスがあるということをお伝えしたいです!まだ間に合う!

後期試験って実際どうなの~!?
共通テストはせいぜい足切り?


そうです。他の記事やブログでも言われているかと思いますが、共通テストがいくら高くても、小論文が書けなければ落ちます。
具体的な数値を出すと、後期は370点満点で、小論文が100点、共通テストが270点です。これだけ見ると、「共通テストが高ければ受かるんじゃ…?」と思ってしまうかもしれませんが、それは大間違いです。

私たちの代の合格者最低点は大体290点なので、共通テストが仮に満点なら小論文が20点でも合格できる計算になりますよね。ですが、小論文試験で20点をとるのは案外難しいということを皆さんには知ってほしいです。
後期合格者・不合格者のそれぞれ複数人に開示された得点を聞いてみたところ、不合格者はほとんどの人が10点台、合格者はほとんどが50‐60点台でした。完全なデータではないものの、合格者と不合格者の間には大きな点差が開いていることが窺えます。合否を分けるのは小論文試験だということですね。

合格点から逆算すると、共通テストでは素点で800点以上得点できることが必要条件とほぼ同じであることが分かります。後期のことを考えると、共通テストでは800点以上取れると嬉しいですね!

小論文の書き方が分かってないと得点できない?


いわゆる「小論文」の構成が、というよりは正しい文の構成ができていないと得点するのは難しいと思います。自分も実際に答案を書くとき気を付けたことですが、大まかな文章の流れはあらかじめ決めてから書いたほうがいいと思います。


京大後期入試では、解答用紙だけでなく文章を作る際のメモ書きも提出する必要があります。長い文章を書く前に、メモ程度でかまわないので文の骨格だけを作る練習を積んでおいたほうが良いと思います。これは後期試験に絞った対策というよりも、前期試験の国語や歴史系科目の論述の練習にもなります。京大法学部の後期試験を受ける人のほとんどは東大か京大を前期に受けた受験生です。同じ教室で受験することになるライバルたちも、みんな論述の経験を豊富に積んできた受験生です。論述の経験値で周りに劣らないように、そしてなにより前期でサッサと合格するためにも、論述の練習はしっかりしておきましょう。

後期試験を受ける人のほとんどが東大落ちってホント?

本当です。実際、京大後期法学部を受験する人の過半数が文科一類の合格を手にすることのできなかった人たちです。そうでなくとも前期でどこかしらの大学に落ちたのは確かです!だから、みんな試験当日(不合格発表の三日後)は死にそうな顔をして試験会場に向かっています。つらいのも、精神的に不安定なのもあなただけではありません。後期試験は、小論文の試験半分、メンタルの強さの試験半分といった感じです。くよくよして後期まで落ちたらたまったもんじゃないので、難しいとは思いますが気持ちを切り替えて後期試験を受けるのが望ましいです。私の前の席で受験していた子は前期試験不合格のショックからか、二時間半の試験時間に一文字も解答用紙に記入していませんでした。つらいかもしれませんが、東大のことは後期試験が終わるまで忘れましょう。後期試験が終わったらたくさん泣きましょう。私も、帰りの新幹線で祇園四条の本屋さんで買った「人間失格」を読みながら泣いて帰りました。「人間失格」を読んでいたら、受験に落ちたぐらいなんだ、という気持ちになったのでお勧めです。

もう悔しい思いはしたくない!3月からでも間に合う、後期試験の対策とは?

英文が読めなきゃ始まらない!英語力を衰えさせないためには
前期試験が終わった直後は、20年近い人生の中で一番英語力がある時期だと思います。ですが!前期試験が終わると人は開放感からか途端に受験勉強を辞め、日本語だけを使って生きていこうとします。二週間後に英語がメインの後期試験を受ける羽目になるとは知らずに……

これを防ぐために大切なのは、毎日少しでいいから長文を読む習慣をつけることです。受験生の頃と同じことを言われているように感じますが、前期試験が終わってから英文を読むのは、英語力をつけるためでも、長文を読む体力をつけるためでもありません。受験生としての生活の中で得た、「英語を読むときの緊張感を忘れないようにするため」です。


正直、前期試験に向けて丸一年、長い人はそれ以上の時間を受験のために頑張ってきたわけですから、二週間休んだところで英語力が大きく衰えるかと言われたらそんなことはないと思います(多少は衰えるとは思いますが、全く読めなくなるほどではないと思います)。ですが、緊張感をもって英文を読む、あの受験英語特有の張り詰めた感じは、時間を測って机に向かって英文を目で追うことでしか得られないと思います。だからこそ、一日20分で構いません、時間を測り、英文の要約をしながら長文読解をしてみてください。これが3月に役に立つと思います。


英語の小説を読むのはダメなの?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、小説を時間を気にせず読むのは、英語力の維持には役立ちますが緊張感の維持には役立たないと思います。自分も、前期試験の後は浪人を覚悟していたので東大の大問5を意識しつつ小説を読み進めていました。でもあれが実際後期試験の役に立ったかといわれると微妙です。

一日20分、緊張感を持ちながら英文の読解ができるいい教材を紹介します。東大英語の1Aです。上に書いた通り後期試験の合格者はほとんどが東大落ちなのですが、ここで1Aの経験が役に立ちます。要約自体は12分くらいで終わると思いますので、前期が終わってからもぜひ1Aを解いてみてください。こころがつらいとは思いますが、頑張って!

小論文の書き方が分からない!?とりあえずこれだけ意識しろ!


忘れてほしくないのは、あなたが受けるのは法学部だということです。そして、それを採点するのは、法学部の教授であるということです。
つまり、あなたが意識するべきなのは、論拠を示しながら、正しい論理で自分の考えを書くことです。キャッチーな文から始めたり、きれいな表現を使うことが求められているわけではありません。地味でもいいから、全体の文章に一貫性を持たせ、論理の飛躍をせずに自分の意見を述べることが後期試験では求められています。
論理の飛躍がないように文章を書くのは、二時間半という限られた時間では非常に難しいですが、論理的に文章を組み立てようとしている努力を伝える(こんな言い方は微妙ですが)ために役に立つのが、構成メモと三段論法です。

①構成メモ:答案と一緒に回収される、文章を組み立てるためのメモ。大体1000字くらいの小論文を書かされるため、メモをとらずにいきなり小論文を書くのはNG!文章を読みながら使えそうなところをメモしたり、どんな展開にするか(先に一般論を提示してそれを否定、対立する二つの主張を止揚して最終的な結論にもっていくなど)を書いておく。最終的な自分の主張の正当性を裏付ける根拠として課題文の要約を引っ張って来られると◎

②三段論法:論理的っぽく見える魔法の論法。過去問を解く際にぜひ使ってみてほしいですし、慣れると便利に使える。後期試験を受ける前に、「三段論法」「法的三段論法」を検索してみると良いです。

過去問は何年分?いつ解くのが望ましい?


結論から言うと、特殊な問題形式と時間配分に慣れるためにやれるだけやったほうが良いと思います。京都大学の過去問ページ(こちら)では直近2年分しか用意されていませんが、手に入るだけ手に入れて、時間を測ってやってみるといいと思います。ちなみにですが私は怠惰な受験生だったので2年分しかやっていません。もう少しやればよかったなと後悔しています。(ちなみにですが、個人的に令和二年度がダントツで難しかったので、それを含めず2年分用意できるとうれしいです)
直近2年分の過去問はすべての受験生に平等に開かれていますので、最低でもこれはやっておいたほうがいいと思います。私は前日の18時から解き始めましたが、後悔したのでもう少し早くから過去問を解くのが望ましいです。前期試験に落ちてからでも十分間に合うとは思います。

まとめ

後期試験当日に一番必要なのは、英語力でも小論文をうまくまとめられる力でもありません。おだやかな心です。
おだやかな心を手に入れたいなら、とにかく後期試験に緊張せずに臨むことです。
「後期はどうせ受からないし、そんなに緊張することないや」くらいの気持ちで受験するとうまくいきます。京都にはおいしいご飯もきれいな観光名所もたくさんあるので、軽く旅行に来るくらいの気持ちで後期試験を受けてみて下さい。
この記事を読んだみなさんが京都大学に来てくれることを祈っています!