【西京附中 社会】2021年度 出題概要速報!

2021年07月25日
小学生向け 学校/入試情報

例年の傾向

西京附中の適性をみる検査Ⅲの社会分野は地理と歴史が大部分で、公民の出題は少なめです。

地理は一つのテーマに絞った問題が多く、例えば今年度では農業からの出題がほとんどでした。

歴史分野については、あるテーマについて広く浅く知識が問われます。満遍なくどの時代からも出題されますが、ある時代に絞られることもあり、注意が必要です。3・4年生範囲からの出題も散見されます。

では、西京附中の社会分野の出題で求められている力を3点ご紹介します。順に「教科書の知識力」、「知識を自分の言葉で説明する力」、「資料を読み取る力」です。

1点目の「教科書の知識を関連付けて理解する力」について、西京附中社会では、人名と出来事を結び付ける出題がされています。建築物の時代・所在地・イメージ(画像や絵)・関係人物などが融合されることも多いです。 地理では特定のテーマについて繰り返し出題されることが多く、食料生産の特徴と気候、工業生産の問題点などがよく出ます。

2点目の「知識を自分の言葉で説明する力」について、いわゆる記述力です。西京附中では穴埋め形式で記述する問題が主軸で、条件付きの記述問題が多いため、難度としては高くないものが多いと言えます。 短い言葉で過不足なく意図を伝える能力が問われていると言い換えられます。

3点目の「資料を適切に読み取る力」は、資料を適切に読み取れば知識がなくても得点出来る問題も多く、ぜひ対策して身に付けたい力です。近年は、グラフや表などを視覚的に情報処理するよりも、「レポート」や「ノート」から文字情報を探し出す問題が多くなっています。選択肢問題はもちろん、資料をふまえた記述問題が出題されることもあります。

今年の傾向

今年度の西京附中社会は地理3に対して歴史7の分量でした。 歴史は元寇のテーマに絞られた出題で、頻出分野かつ極めて平易でした。記述式問題が一題ありましたが、西京附中の問題としては標準的でした。歴史では差がほとんどつかなかったと考えられます。 地理は分量・難度ともに増大しています。比較的馴染みの薄い、嗜好品作物について自然地理と融合の上で出題されました。単純な知識のインプットでは対応が困難で、多角的に考え、資料の論理と整合的な回答をする必要があります。 食糧生産及び、自由貿易については昨年度から連続して出題されました。最近の西京附中のお気に入り分野です。

教科書の知識をそのまま聞かれるのは歴史のみで、地理では分野を超えて知識が結びつけられているかを問われています。今回であれば「自然地理と農業」・「農業と国際交易」の取り合わせです。学習においては教科書を色々な視点で読み返して、異なる分野同士の関連を見つけ出しましょう。さまざまなところに立ち返っていく好奇心、執着心が大切になっています。

グラフの読み取りは雨温図のみの簡単なものでした。変わって登場した文字情報を読み込むタイプのものは文量が増えています。 有益な情報を素早く読み取る力は変わらず大切ですが、文字情報を確実に早く読む力・社会科の語彙の量が新たに必要だと言えます。

難易度について

西京社会について、平均点までの対策は容易ですが、高得点をとるのは難しい科目と言えます。

歴史の平易化と地理の難化がありましたが、深い考察が必要な問題は少なく、難易度は昨年並、もしくは若干低下しています。