【京都府高校入試 専門学科 最新入試分析】2023年度 桃山高校 国語

2023年09月30日
中学生向け 受験対策/勉強法

総論

例年の問題の傾向

 科学哲学系を題材とした評論が多く、難解な語彙を用いた文章が多い。論理展開の流れから、筆者の主張を読み解くことは可能だが、短い時間の中では難しい。一方で語彙知識があれば文章の流れを容易に掴むことができ、課題文の理解をより短時間で行うことができる。内容の論理展開はオーソドックスかつ丁寧なので、過去問を解いて論理展開に慣れておくと良い。

今年の問題の特徴

 今年度は古文の内容理解を問う問題が特徴的であった。会話文形式で行われ、会話文に沿う形で穴埋め・記号などを解く問題が出題され、ただ古典文章の内容理解だけではなく、会話文の流れに適した内容を抽出・選択する必要があり、古典・現代文の両方の実力が求められている。このことから「古典はできないが現代文はできる」という「一片特化型」ではなく、「古典もできるが現代文はもっとできる」というより上位の「特化型」を求めていることが分かる。

大問別講評

大問1

 従来の科学の在り方への批判を述べた文章。ありふれたテーマでありつつも、難解な固有名詞が多分に含まれている。難解な語句は注釈や文章の流れから意味を推測できるものの、その意味を知っている方が遥かに読みやすく、普段からこういった現代語の知識があるかどうかが、大問1へのハードルを下げる。

 また、書き抜きだけではなく、前後の文に適した形に書き換えて答える問題が出題された。これはただ要素を抜き出すのではなく、抽出し、前後の文の流れを乱さないという条件下で加工する必要がある。

 これは普段から文章を推敲するという経験によって培われていく力なので、「作文力」を鍛えていく必要がある。

大問2

 歌会に関する仏教説話。多くの注釈があり、古文の知識・常識があれば比較的簡単に読める内容で、例年と課題文の難易度自体は変わらない。しかし問六で会話文と絡めた内容把握問題が出題されており、「古典力」だけではなく「現代文力」も求められる。課題文の内容を踏まえて文章の内容、会話文の流れ、適した形に文章を作成する力を育成する必要がある。

今年の一問

問題

大問ニ:問六

解説

内容自体は簡単だが、50分という短い時間の中で問題を解くためには、会話文の中からポイントを抜き取り、各人の主張を即座に見抜く必要がある。「古典力」だけではなく「現代文力」が問われている問題といえるだろう。

まとめ

  課題文の文量に差は無いものの、問題文等で文字数が増え、時間毎に処理しなければいけない文字量、情報量が大きくなっている。このような状況下では、自分の知識を増やす、あるいは速読できるように文字に慣れることが解決策としてあげられる。また桃山の傾向として、語彙力により文章の流れが分かることが多い。見落としがちだが、そのような暗記事項を疎かにせず、バランスよく鍛えることで、問題に対処するべきだと思われる。

 そして最後に、「古典」と「現代文」の両方を解ける力を養う必要がある。どちらか一つではなく、その両方の力を万遍なく育てることで、大問二問六のような問題にも対応できるだろう。

 また読書により速読を鍛えるという方法に関しては、評論と物語では毛色が異なるので、他高校の入試を解く方が適切だと思われる。特に堀川の評論と桃山の評論は似ているので、おすすめである。