【2027年度入試用】新制度を詳しく解説!来年からの京都府公立高校入試はどう変わる?

2025年08月22日
中学生向け 学校/入試情報

はじめに

来年2027年度入試(現在の中学2年生が受ける入試)から、京都府公立高校入試が新制度に移ることが発表されました。本記事ではこの新制度の変更点やポイントを現行の入試制度を踏まえつつ解説していきます。また、堀川・嵯峨野・西京・桃山の専門学科を志望する方向けに、この四校の入試の変更点も解説していきますので、京都府公立高校の専門学科を志望する方もぜひご覧ください。

なお、この記事を作成した2025年8月14日現在では、新制度について未定な部分もあるため、最新の情報が発表され次第、更新していきます。

現行の入試制度については別に詳しく解説した記事がありますので、そちらをご覧ください。

公立高校入試制度についてはこちら

専門学科入試制度についてはこちら

 

現行の制度からの変更点

現行の制度からの大きな変更点としては実はあまり多くはありません。一番大きな変更点とは

前期選抜と中期選抜の一本化

です。

現行の入試制度には前期・中期・後期の3回の選抜があり、それぞれ主に専門学科志望生用、普通科志望生用、2次募集用というようにその役割が大まかに分かれています。新制度ではこの前期・中期制度を一本化し、新たに前期選抜(仮称)・後期選抜(仮称)の2回の選抜で入試が行われることになります。そして、前期選抜は独自枠と共通枠として2つの枠で各校各学科それぞれ募集します。

後期募集の二次募集という特徴は変わらないため、現行の入試制度における前期・中期選抜の専門学科、普通科志望によるすみ分けがなくなり、基本的には全員前期選抜で入試を受けるということになります。

新たな前期選抜ってどんな選抜?独自枠と共通枠とは

新たな前期選抜では、各高校が各学科ごとに独自枠と共通枠を設け、それぞれ募集人員を決定します。独自枠と共通枠の入試制度の違いは以下のようになっています。

 

独自枠

共通枠

検査項目(報告書、学力検査、面接、作文など)

学校によって異なる

全学校同じで共通の学力検査と報告書

配点

学校によって異なる

共通学力検査(国社数理英):200点・・・各教科40点×5教科

報告書:195点・・・中学三年間の評定の合計(副教科の評定は2倍)

出願可能な学校(学科)数

1校

3校まで可能

特徴

現行制度の前期選抜に相当

現行制度の中期選抜に相当

簡単に言えば独自枠は各学校毎に入試科目、配点の異なる選抜方法(現行制度の前期選抜に相当)であり、共通枠は入試科目や配点が全学校で共通の選抜方法(現行制度の中期選抜に相当)です。この2つの選抜方法を合わせて前期選抜とされるわけですね。

ただ、注意する必要があるのは、同じ学校・学科においても独自枠と共通枠に定員を割り振ることができるということです。そして、その独自枠と共通枠それぞれに対する募集人数についてはまだ公表されていないので、「専門学科なら独自枠」というのは今後の発表で変わる可能性があります。

独自枠の具体例・難関専門学科は?

2025年8月現在で、独自枠入試を行うと発表している学校、学科の具体例としては主に現行の入試制度において前期選抜を実施していたところが基本となります。以下にその例をいくつかあげます。カッコ内は現行の入試制度での前期入試試験科目です。

 

共通学力検査

学校独自検査

報告書

堀川高校探究学科群

理社(無)

国数英(国数英理社・小論文)

有(有)

嵯峨野高校京都こすもす科

理社(無)

国数英(国数英理社)

有(有)

西京高校エンタープライジング科

理社(無)

国数英(国数英理社・小論文)

有(有)

桃山高校自然科学科

無(無)

数英理・面接(国数英理・面接)

有(有)

山城高校文理総合科

国数英理社(無)

数英・面接(国数英理社・面接)

有(有)

紫野高校アカデミア科

国数英理社(無)

国数英(国数英・面接)

有(有)

難関専門学科(堀川・嵯峨野・西京・桃山・山城・紫野高校の専門学科)を志望する方はここが大きく異なるところです。現行の入試制度と比べて、堀川・嵯峨野・西京は理社の独自検査を廃止し、共通学力検査で選考。また、堀川・西京の小論文試験を廃止。桃山高校は国語の独自検査を廃止し、共通学力検査も実施せず。山城と紫野は一部独自検査と共通検査5科目で選考、という形になっています。

※西京高校エンタープライジング科は、活動実績報告書と面接を行って試験を行う選考方法もあります。

他の高校がどのように前期選抜・独自枠を設定しているかは京都府教育委員会のHPをご覧ください。

独自枠の定員は?学力検査の配点は?

今のところ、定員についての情報はあまり公表されていません。

しかし、堀川高校については2027年度に行われる探究科と普通科の統合とともに、探究学科群を前期選抜(独自枠)で定員の100%である240名を募集すると発表しています。(そのうち80名は通学区域を京都市・乙訓地域に限定)

その他の高校についてはまだ発表されていません。

また、各検査項目の配点についてもまだ発表されていません。

細かい入試の変更点

他の細かい変更点としては

  1. 新しい前期選抜の検査日が2月中下旬・後期選抜が3月中旬になる
  2. 電子出願が導入

というものがありますが、受験勉強の仕方が大きく変わるというわけではありません。

中学1・2年生向け 今は何をしたらいいの?

入試で使う科目も大きく変わり、何から手を付けたらいいかわからないという人が多くいるかと思います。ただ、入試制度が変わったとしても今までの中学1・2年生と同じように頑張らないといけないことがあります。それは、

学校の成績をしっかり取る

ということです。入試制度が変わりますが、報告書は以前検査項目に入ってきますし、共通枠では今までの中期入試と同様、約半分の配点が報告書になっています。

ですので、変に焦ったり、逆に独自問題で問われる問題のみを勉強するのではなく、学校の成績をしっかり取るように心がけましょう。

 

以上が2027年度入試からの新制度の解説となります。

公表されているものもありますが、まだ詳細は決まっていません。また情報が分かり次第、記事にまとめていきます。

 

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