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【西京附中過去問】2019年西京算数の傾向分析と対策

[更新]
2019/11/19
[公開]
2019/11/19
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この記事では、西京附中 ( 西京中・西京高等学校附属中学校)で出題された過去問のうち、2019年度算数(検査II)の傾向分析をお伝えします。

 

この記事でわかること

・ 西京附中2019算数の概要(難易度・新傾向等)

・ 西京附中2019算数の各問別分析(合格するために落とせない問題、捨てる問題)

・ 西京附中に合格するために必要な算数の力とは

 

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概要

例年の傾向

適性をみる検査IIでは、ここ数年では一貫して大問5題が出題されています。各大問のテーマ・分野はさまざまですが、「割合と比」「速さ」「立体図形」の3分野を中心に、計算処理に加えて、書き出して整理することで解くことが出来る問題が必ず出題されることが大きな特徴の一つになっています。

また、大問ごとの難易度がはっきり分かれており、簡単な問題と難しい問題が混ざっていることも特徴の一つです。西京附中の算数分野の出題で求められている力は大きく分けて3点あります。

1点目は「与えられた問題文や図から必要な情報を抽出する力」、

2点目は「地道に書き出すことで解く力」、

3点目は「問題のゴールから途中の思考を手繰り寄せる力」です。

1点目の「与えられた問題文や図から必要な情報を抽出する力」についてですが、洛北附中・西京附中の適性検査では問題文がとても長かったり、問題文が簡潔な代わりに図やグラフが与えられていたり、自分の力だけで問題を解くうえで必要な情報を読み取る必要があります。長い問題文から読み取れる情報は一つとは限らず、複数書かれていることが多いため、それらを統合する力が必要になります。また、図やグラフから読み取る必要のある情報も一つとは限らず、抽出した情報を新たに自分でまとめる、メモする、という行動が求められます。

2点目の「地道に書き出すことで解く力」についてですが、西京附中の特徴である「計算だけでは解くことのできない問題」をいかにして得点するかが合否を分ける大きなポイントになります。しかし、単にがむしゃらに書き出していると、ミスが起こりやすいため、表や樹形図を利用して整理しつつ、条件に沿って書き出していく必要があります。さらに、書き出した結果から帰納的に規則性を考え、それを計算に応用することも必要になります。地道に試行して、規則を思考することが西京の算数には必要不可欠です。

3点目の「ゴールから手繰り寄せる力」ですが、この力はより高難易度の問題を解く際に必要とされます。西京附中に限らず、入試の算数ではいわゆる「初見」の問題に立ち向かう必要があります。そこで求められる力がこの力になります。与えられた情報と問題文をただ見比べて考えているだけではとうてい次の一歩が踏み出せないような問題もたくさんでてきます。そんなときに、「この問題の答えを求めるためには何が分かっていればよいのか」「これらの情報から何が言えるのか」、と問題のゴールに当たりをつけて、自分の立っている場所まで戻ってくる、いわば逆算的な考え方を出来るかどうかが大きなポイントになってきます。

今年の傾向

今年度の適性をみる検査IIの問題は、問題の分量・分野ともに基本的には例年どおりでしたが、出題形式については例年と異なる点がいくらか見受けられました。

出題内容は、資料問題・あみだくじを利用した規則性・立体・速さ・ロボットのプログラミング、という内訳になっており、あみだくじを利用した問題が新たな出題となっていました。

大問1の資料問題は、割合を利用してグラフや表からデータを読み取る問題でしたが、単純計算による表の穴埋め問題は昨年に引き続き出題されておらず、実用性に注目した問題が新たに出題されていました。

大問4では、西京では比較的よく出題される、高難易度の速さの問題が出題されていましたが、グラフを伴って出題されたのは初めてであり、このグラフを正しく読み取れるかどうかが正答への大きな鍵となっていました。

一方、例年と同様に出題されていた問題として、大問2(4)の記述問題や、大問5のロボットのプログラミングによる動きに関する問題がありました。これらの問題は、過去問にしっかり取り組み、演習を重ねていれば、大きな負担に感じない問題であったでしょう。今年度の西京附中の算数では、情報を抽出する力・地道に書き出す力・ゴールから手繰り寄せる力、それぞれが必要とされていました。具体的には、1点目の情報を抽出する力は、大問1(1)大問4、地道に書き出す力は、大問2大問5、ゴールから手繰り寄せる力は大問3(3)大問5で特に必要とされていました。特に、高難易度であった大問3(3)②は素直に求めるのではなく、答えを求めるためには何が分かればよいのか、という観点から問題文の言い換えが出来るかどうかが解くための鍵となっていました。

昨年度と比べ、資料問題において単純な割合の計算だけでもとめられる表の穴埋め問題が出題されなくなっています。一方大問3の立体の問題と大問4の速さの問題では、問題の形式が目新しいものだったと言えます。例年の立体の問題では、立方体をすき間なく敷き詰めて大きな立方体にしたり、その内部構造について考えたりする問題が多かったのに対し、今年度の問題では四方にずらして上に積み重ねていくという問題になっていました。また、速さの問題ではグラフが載せられていたことが例年とは異なる点となっています。

難易度について

例年の西京附中の算数は、単なる計算だけでは解けない出題が多いため、幅広い分野や出題形式に慣れ、きちんと対策をしていなければ高得点を取るのが難しい科目です。今年度は、扱われている分野に関しては、資料問題・立体・速さ・ロボットのプログラミング、という西京附中の過去問にしっかり取り組んでいれば比較的見慣れた分野でありましたが、問題の形式が新しいものが多かったため、難しく感じた人が多いかもしれません。実際に大問4の速さの問題は、グラフをきちんと読めないとほぼ太刀打ちできない高難易度の問題でしたが、他の問題では難易度自体はそこまで高くはなく、見たことのない形式の問題に対して焦らず落ち着いて取り組むことができれば高得点も狙えたと思われます。

各問題の分析

大問1:学校別の応援団及び実行委員に立候補する受検生数に関する問題

(1)実行委員に立候補する人数の割合を求める問題【やや易】
資料より各学校で実行委員に立候補する人数を求めたうえで、学校別に割合を計算し、その中で最大のものを答える問題です。西京附中の資料問題では、割合を求めさせる問題は頻出です。今回は一番割合の大きい学校について解答するため、それぞれの学校における割合を全て調べる必要がありました。しかし、それぞれの学校における割合が、どれも割り切れないような計算になっていたため、計算の苦手な人はここで時間がかかってしまったのではないでしょうか。計算自体は単純なので、多少時間がかかったとしても正解しておきたい問題でした。
 
(2)応援団及び実行委員どちらにも立候補しない受検生の人数をもとめる問題【易】
資料より応援団と実行委員に立候補する受検生の人数はそれぞれ読み取り、そこからより具体的な内訳を考える問題です。ここ数年では同様の問題は出ていませんでした。しかし、この問題は資料中にある値とベン図を利用することで複雑な計算なしですぐに解答をもとめることが出来るようになっているため、(1)ができなかったとしても必ず正解したい問題でした。
 
(3)各学校における受検生の内訳を表すのに適したグラフを選択する問題【易】
それぞれの学校において、応援団及び実行委員に立候補する人、またどちらにも立候補しない人の割合を表すのに最も適したグラフを一つ選ぶ問題です。棒グラフや帯グラフ、円グラフが選択肢に与えられていました。適切なグラフを選ぶ問題は西京附中では頻出ですが、例年は”正しいデータを表しているものを選ぶ”、という主旨の問題が多かったのに対し、今年度は、データの正しさではなく”表し方として適切なものを選ぶ”、という実用的な面を問われる問題でした。問題文をきちんと読まずに考えると、どれも正しいグラフに見えてしまいますが、各学校での割合を表すというところに注目出来ると、容易に答えを選ぶことが出来る問題でした。計算も必要としないため、必ず正解したい問題でした。
 
(4)6人の受検生によるリレーに関する問題【標準】
ここで急に場合の数・推論の問題になります。アが6人の並びに関する場合の数を求める問題で、イが4つの文章から6人の並びを考える推論の問題でした。シンプルな場合の数の問題は近年出されていませんでした。推論の問題は昨年度も会話文から絵の配置と内容をもとめる問題で出されており、珍しい出題ではありませんでした。アの問題はCとEを「EC」という順番でセットにしてしまうことが出来るかどうかがポイントとなっています。樹形図とかけ算をうまく利用することができれば計算自体は難しくないのですが、そこにたどり着くまでの工夫が難しかったと思います。場合の数が得意な人には挑戦してほしい問題でしたが、あまり得意ではない人は飛ばしても良い問題だったと思います。イは、③と④の文章からの情報をまとめると容易に解答が決まるはずなので、これは必ず正解してほしい問題でした。場合の数や推論の問題は昨年度の問題だけでなく洛ゼミのテキストでも扱っているため、テキストの復習をきちんと行っていればしっかり取り組むことができたと思います。
 

大問2:あみだくじを利用した規則に関する問題

(1)あみだくじに線を加え、下端の文字を入れ替える問題【易】

あみだくじに1本だけ線を書き加え、下端の文字がDBCAからABCDに変わるようにする問題です。あみだくじを利用した問題は過去十数年はでておらず目新しい問題でしたが、内容は規則性の問題であるので、西京附中では比較的よくでる問題の一つだと考えられます。計算は全く必要としないため、必ず正解してほしい問題でした。ただし、線を引いた後に、きちんと結果が問題文の指定通りになっているか確認を怠らないようにしましょう。

 

(2)同じあみだくじを縦に複数個つなげたときの結果に関する問題【標準】

与えられたあみだくじを1000個縦につなげたとき、下端にA~Dの文字がどのように並ぶかを答える問題です。あみだくじを2個、3個とつなげていったときに下端の文字がどう変化するのかを自分で実験し、そこから規則を見出して計算し答えをもとめます。規則性を扱う問題は西京附中では近年比較的よく出題されています。この問題を解くうえでポイントになってくるのは、あみだくじを2個、3個つなげたときに結果がどのようになるのかを自分で実験することが出来るかどうかであり、このステップをクリア出来ると規則性は簡単に見つけることができます。規則性を見つけたあとの計算はとても基本的な計算であるため、規則が分かった人は必ず正解したい問題でした。自分で実験をして規則性を見つけるということは洛ゼミの授業で日頃からよく強調していたポイントの一つです。

 

(3)あみだくじの組み合わせ方に関する文章の穴埋め問題【やや難】

問題文中に示されているあみだくじの結果から、2種類のあみだくじを何個ずつ組み合わせたのかを考える問題です。それぞれのあみだくじを利用した場合に下端の文字がどう変化するかをまとめ、そこから問題文中の条件を満たす組み合わせを考えます。規則性を利用し組み合わせて考える問題は、ロボットを動かす問題などでもよく出題されています。この問題を解くためには、それぞれのあみだくじを用いたときの規則をまとめたうえで、それぞれのあみだくじに特徴的な性質(例:一方のあみだくじでは真ん中の二つの文字は上端と下端で必ず同じ文字になる、など)を利用して答えを導いていきます。一つずつ組み合わせを考えていくのではなかなか時間もかかるので、頭の中で混乱してしまった人はひとまず飛ばして次の問題に進んだ方が良いかもしれません。

 

(4)あみだくじの結果に関する考察・記述問題【標準】

問題で与えられている2種類のあみだくじをどのように組み合わせても、上端をABCDと順に並べたときに下端がDCBAの順に並ぶことはないということの説明をする問題です。このような、問題文で与えられた条件に対する結果の説明をさせる問題はH28年度から連続で出題されており、頻出となっています。(3)でも言及したそれぞれのあみだくじの特徴的な性質に気付くことができれば、問題を理解することは容易に出来るでしょう。あとは、減点されない記述解答を書けるかどうかがポイントになります。記述問題は、算数に限らず理科でも出題されます。問題を解いていない人が読んでも理解出来る、つまり”客観的に見て理解出来る内容になっているか”というところを日頃から意識し、対策できていれば得点出来る問題だと思います。記述問題は、昨年度では大問3(3)、H29年度では大問2(4)、H28年度では大問1(4)で出題されており、過去問の対策をしっかりしている人であれば今年も出題されることが予想できた問題だったと思います。

大問3:立方体をずらして積み上げ、できた立体について考察する問題

(1)積み上げた立体を上から見たときの図を考える問題【易】

2個の立方体を積み上げてできた立体を上から見た図として適するものを、前から見た図を参考に考え、4つの選択肢から選ぶ問題です。立方体を扱った問題はここ数年は毎年出題されている超頻出問題ですが、立方体を縦に積み続ける・特定の規則は設けられていない、という点で例年の問題とは少し異なった雰囲気になっていたと思います。問題文をしっかり読み、どの方向から見た図を表しているのかを把握できていれば、特殊な解法を使わずとも答えを見つけることができます。必ず正解しておきたい問題でした。

 

(2)積み上げた立体を前から見たときの図を考える問題【標準】

3個の立方体を積み上げてできた立体を前から見た図を、上から見た図を参考に考え、自分で作成する問題です。こちらも(1)と同様、例年とは立方体の積み方が少し異なる問題なので、目新しい問題だったと思います。しかし、特殊な解法を使わないと答えにたどり着くことができないということはなく、上から見た図より、一つ一つの立方体が左右に何cmずつずれているのかを順番に考えることができれば解答の図は作成することができます。立方体どうしが何cmずれているのかを求める際に、図Bにおいてどこの長さを求めないといけないのかをきちんと把握出来るかどうかがこの問題を解くうえでポイントになってくると思います。

 

(3)特定の操作によって積み上げられた立体について考える問題【難】

「東西南北のいずれかの二方向に、1~4cmずらして次の立体を重ねる」という操作を複数回行った結果積み上げられた立体の、上から見た図を作成する問題が①、表面積を考える問題が②でした。例年よく出題されている立体の問題とは積み方が断然異なるため、じっくり考察する必要があったと思います。①は、一つずつ順番に考えていくと比較的簡単にもとめることができます。難しいのは②です。7個の立方体が積み上げられてできた立体を描いて考えるというのはなかなか至難の業です。表面積を、見えている面の合計と考えずに、立方体の面の総面積から重なっている部分の面積を引いたもの、という考え方が出来ると解答への道が見えてくると思いますが、それでも非常に難しいため、この問題を解くことができた受検生は少なかったと考えられます。

 

大問4:途中で速さが変化する場合の移動距離の差について考察する問題

(1)ある時点における二人の位置関係について考える問題【標準】

与えられているグラフから、学校を出発してから10分後に太郎さんと花子さんのどちらが前にいるのかを考え、また、二人の移動した距離の差も求める問題です。例年西京附中では高難易度の速さを利用する問題がよく出題されていますが、問題でグラフが与えられた速さの問題は、ここ数年ではありませんでした。問題文には、この問題の状況しか書かれていません。グラフにも数値しか載せられておらず、グラフの傾きの変化(グラフが折れ曲がる部分)から誰が何をしているタイミングなのかを自分で判断しなければなりません。さらに、今回は縦軸が二人の移動した距離の差を表しているということにも注意する必要があります。グラフの読み取りが苦手な場合、(1)を解く段階から難しく感じるかもしれませんが、太郎さんと花子さんのどちらが先にいるかだけでも正解しておきたかった問題です。近年は、速さの問題の中で場合の数を組み合わせたものや、仕事の効率が変化するものなど少し複雑な問題が出題されていることもありましたが、今年はシンプルな題材となっていました。

 

(2)二人が図書館に着いた時間について考察する問題【やや易】

太郎さんが花子さんより何分早く図書館に着くか求める問題です。題材自体はいたってシンプルですが、グラフから必要な情報を抽出しなければならないという点において、慣れない問題に感じられたと思います。グラフの折れ曲がる部分で、何が起こっているかという情報を正しく判断できている人にとっては、この問題は簡単に解けるものであったと思われます。(1)の二人の距離の差が求められなかったとしても、グラフから必要な情報を得ることができていればほとんど計算せずに求めることが出来るため、ぜひとも正解しておきたい問題でした。

 

(3)花子さんの速さに関する問題【難】

花子さんが学校を出発するときの速さをもとめる問題です。こちらも問題の内容自体はよくある問題ですが、グラフから読み取った情報をもとに分かることから計算で求めていく必要があるため、集中力と計算力を要求される問題だったと思います。一つ一つの計算自体は単純なものばかりなので、(2)まで順当に解けている場合は頑張ってほしい問題でした。大問3で完答するにはこの(3)が出来るかどうかがポイントになってくると思います。計算が多いので、きちんと整理しながら求めていかないと頭の中で混乱してしまったかもしれません。

 

(4)学校と図書館の距離に関する問題【やや難】

学校と図書館の距離を求める問題です。速さの問題ではよくある問題です。それまでの小問によって求めた数値を利用して計算する問題は速さの分野に関わらず非常によく出題されます。この問題は、(3)が解けた人しか答えを求めることはできなかったでしょう。しかし、(3)が解けた人には必ず正解してほしい問題でした。花子さんもしくは太郎さんの、速さを変える前後両方の速さをもとめることができていれば、速さの基本的な計算だけで求めることができます。

大問5:交差点を動くロボットの問題

(1)8分後に決められた位置にいる場合の数を数え上げる問題【標準】

ロボットが8分後に交差点Bに着く道すじがいくつあるかを数える問題です。ロボットの動きに関する場合の数の問題は3年連続で出題されています。重複・見落としなく数え上げをする必要があり、数え間違いに気をつける必要がある問題でした。道中の六角形に関しては上半分と下半分で移動にかかる時間が同じであり、その対称性に気付けるかどうかが得点を分けるカギになりました。

 

(2)6分後に決められた位置に着くプログラムを1つ答える問題【やや易】

交差点Cに着くための道すじを1つ答える問題です。(1)と同様に頻出問題でした。(1)と異なり、全てを数え上げる必要がないため、比較的簡単に処理出来ると思われます。過去にも出題されたことのある内容であり、できれば得点したい問題です。大問5の前半に関しては過去問をしっかりとやっていれば解答にそこまで苦戦するような内容ではありませんでした。学校ごとに傾向というものが存在する以上、過去問を使った受検対策は必須です。

 

(3)①衝突防止プログラムを持つロボットの移動に関する問題【やや易】

問題文に書かれた移動を衝突防止プログラムがあるという条件で実際に行う問題です。プログラム通りロボットを動かす問題は過去2年のロボットの問題でも出題されています。基本的には問題文に書かれてある条件に注意した上で順番にルートを記入していくだけなので、そこまで難しい問題ではありません。ただ、多数存在する条件のもとで3つあるロボットを動かす必要があるため、時間との兼ね合いで飛ばしたり、ミスしてしまったりする受検生も多かったと思われます。

 

(3)②衝突防止プラグラムがある時に衝突する場合を答える問題【やや難】

ロボットXが衝突する場合を考える問題です。記述問題は西京附中では非常によく出題されています。衝突防止プログラムがどのような場合に作動するのか、問題文をよく読みましょう。ロボットXはあくまでも自らぶつからないように設定されているだけであり、向こうからぶつかってくる場合は回避できません。ぶつかってしまうのは、衝突防止プログラムによって停止してしまうことが原因であり、そこに気づくのは難しいでしょう。記述問題ということもあり、受検生にとっては手をつけづらい問題でした。

 

必要な力と対策

本項では、§1の概要の中で述べた「西京附中の算数で問われている3つの力」に沿って、必要な対策を確認していきます。

①与えられた問題文や図から必要な情報を抽出する力

§1の概要でも確認した通り、西京附中の問題では、長い問題文や図、グラフから必要な情報を読み取って問題を解く必要があるため、この力がまず必要になってきます。日頃の問題演習は言うまでもなく、問題を「解く」以前に、問題を「捉える」意識をしなければなりません。問題文の必要事項には下線を引く、丸で囲むなど強調することで、条件の再確認をする習慣をつけましょう。また、今年度は特に各大問でグラフや図が与えられており、それらから情報を抽出すべき問題も多くありました。与えられるグラフや表には、必ずしも全ての情報がはじめから載せられていることはありません。図中の怪しい部分に自ら注目し、そこから何が分かるのかを思考し、最後にそこで分かったことをきちんとメモする、という習慣が必要です。この力を鍛えるためには、ささいなことからで構わないので、積極的にグラフや表に分かったことを書き込むという姿勢を身に着ける必要があります。この姿勢を意識したうえで、洛北附中・西京附中の過去問や、他の公立中高一貫校の適性検査の問題にたくさん取り組めば、この力は自然と身につくと思われます。間違えたときも、ただ答えだけを写すのではなく解説にきちんと目を通し、なぜその答えになるのか、どこから判断するのか、というところに注目して再度解き直しをしてみるように心がけましょう。これに関して洛ゼミの授業では、図やグラフを読み取る問題を定期的に扱っており、その際に図やグラフ中のどういう点に注目すべきなのかということをポイント化して説明しておりました。

②地道に書き出すことで解く力

§1、§2でも触れたように、西京附中に限らず、算数は単に計算だけで解くものではありません。筋道立てて、考えていくことが必要な科目になります。そこで必要とされるのがこの力です。このときに役に立つのが、表や図などを用いて整理する手法です。そうすることで、規則や数値の関係性を見出しやすくなり、考えうる候補から条件を用いて消去していく考え方にも発展できます。たった数通りならば書き出してしまう(試行)、膨大な数を書き出さなければならないときは、何か規則がないか探してみる(思考)というように、試行力と思考力をバランス良く身につけ、柔軟に対応することが重要です。日頃から、計算だけで解くことの出来る問題でも、図で整理したり、地道に書き出してみたりすることが重要になります。また、これに伴い、自分でまとめた条件を自分で利用できなければならない、テキストに書き込む場合でもノートに書き込む場合でも「整理して書く」ということが大事になってきます。ただ字を綺麗に書く、というのではなく、あとで見直したときに自分がどこに何をまとめたのかすぐにわかるようにする、ということを普段から実行しましょう。

③問題のゴールから途中の思考を手繰り寄せる力

§1でも触れたように、西京附中に限らず入試の算数では「初見」の問題に立ち向かう必要があります。問題文を読むだけでは解き方の分からないような問題に挑むときに、この力が必要とされます。過去問や洛ゼミの問題を解く際に、とても難しい問題に出会うことはたくさんあります。そんなときは、考えるのをあきらめて解答解説に手が伸びがちです。この力は、解答解説を読むだけではなかなか身に付きにくい力になっています。大事なのは、なぜこの解説のような解き方になっているのかについて考えることです。それだけではなく、難しい問題に出会ったときに「この問題の答えが分かるためには何が分かっていればよいのか、また、それが分かるためにはさらに何が分かればよいのか」と、ゴールから順に戻ってくるという思考の手順をとるようにしましょう。いきなり答えを求めるのは到底無理に思えても、そのいくつか前の段階の計算なら自分でもなんとか出来るかもしれません。入試当日にいきなりこの力を発揮するのは難しいので、①と②の力同様に、普段の演習から意識して身につけましょう。

④新傾向への対策

今年度の出題では、実用性という観点から資料やグラフを見る力が新たに問われておりました。また、速さの問題では、問題文が簡潔になった変わりにグラフが与えられたことで、これらのグラフから必要な情報を抽出する力も必要になってきました。資料問題の対策として、まずは割合の計算を出来るようにし、その次に「何に対する何の割合なのか」という割合の本質から捉えられるようにすること、さらに、「資料・それに基づくグラフが何を表しているのか、何を調べるために利用されるものなのか」という資料の本質を理解する必要があります。この資料から〇〇の内訳を調べるためにはどんなグラフが欲しいのか、などと日頃から思考することが訓練になります。また、速さの問題において、グラフの扱い方には一定の決まりがあります。まずは、グラフを読めるようになることから始めましょう。グラフを扱う問題は洛ゼミのテキストで扱いました。グラフの読み方をポイント化しているので、しっかり対策するようにしましょう。

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